空が綺麗に晴れきったあの日。 あたしの兄と従姉妹は旅立った。
追憶の中で
「そんじゃあ行ってくるから。俺らが帰るまでにあの大技完成させとけよ?姫跡(きせき)。」 「大丈夫、姫跡ならきっと出来るわ。だってこんなに身も心も強いんだもの。」 姫跡と呼ばれた、二人より幼い少女は凛として言った。 「あったり前。お兄や魅帝(みかど)姉がいなくても、絶対出来るようになってみせるし。」 「おっ言い切ったなこいつ!!美連家は任せた!傷つけんなよ?」 二人は笑いながら姫跡の頭をなで、そして行ってしまった。 あたしの知らないところに。